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ライトボックスとデジカメを組み合わせるとフィルムスキャナ代わりになるんですが、いくつか問題があります。

  1. ライトボックスにネガを置いただけだとフィルムの平坦性が保てない
  2. カメラの最短撮影距離が長すぎて十分フィルムに近づけない
  3. マクロ撮影ではピント面が浅いのでピントが合わせづらい

こういう場合、ニコンのスライドコピーアダプタを使うのがベストなんでしょうけど、僕のカメラとは機種が違うのでマウントが合いません。わざわざこのためにマウントアダプターを買うのもちょっと。

要はレンズ前面からフィルム面までの距離を一定に保てて、かつフィルム面が平坦にできる筒があればいいわけです。これには綿棒のケースがぴったりです。

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綿棒のケースの底に、フィルムのコマよりわずかに大きい穴を開け、蓋の方には使用するレンズのフード取り付け部の形に合わせた穴を開けます。どっちがどっちでもいいんですけど。

綿棒のケースの底はフチが出っ張っています。フィルムに接する面は平らにしたいので、穴を開ける時に作った型紙を貼り付けました。これで平坦性の確保と撮影距離の固定ができるようになりました。

最短撮影距離の短縮にはカメラとレンズの間に挟むマクロエクステンションチューブを使いました。ただこれを使うと周辺部が流れがちになってしまうので、なるべく絞って周辺の画質を保つ必要があります。

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母の日記帳で遊ぶ姪。

モノが綿棒のケースなだけに安定性はイマイチで、あまり遅いシャッタースピードを選べません。大きなデジイチでの使用には向かないでしょう。手持ちの機材でのトリミング後の解像度は約2800x1900ピクセルで、トーンもそれなりに出ているので、ある程度は引き伸ばしにも耐えられそうです。モノクロフィルムはモノクロ印画紙にプリントするのがベストでしょうけど、家のプリンタでもプリントできると便利ですね。

データ取り込み後はトリミング、トーンの修正、ゴミ除去とけっこうやらなければいけないことは多いですが、気楽に好きなコマを自分のペースで読み込んで調整できるのはいいところかと思います。それにしてもネガのラチチュードは本当に広い。デジタルでは情報が無くなってしまう真っ白/真っ黒なところもちゃんとトーンが残っているので、調整の自由度がとても高いです。

使用機材:
Fujifilm X-T1
Fujinon XF 35mm f/1.4
マクロエクステンションチューブ MCEX-11
ハクバ ライトビュアー5700
綿棒のケース
カッターナイフ
定規
図工の時間気分